いつもの朝、事務所に出勤し窓のシェードを開ける。
室内は涼しく快適。タイマーで出勤30分前にスイッチが入ったエアコンのおかげです。
自転車通勤で汗ばんだ体を冷やしながら窓の外を眺めると、今日もいつもの位置にヒマワリが並んでいるのが見えます。
私の職場は隣の敷地にちょっとした畑があり、ネギやナスなどの野菜が植えられているんですが、その端に10本くらいのヒマワリが1列に植えられています。
1列といっても整然と並んでいるわけではなくて、高さもバラバラ、間隔もまばらで農家さんがテキトーにタネを蒔いたんでしょう。
でもそれが、その感じが私は好きなんです。それぞれの個性が出ていて好きなんですね。
テレビでよく見る数万本のヒマワリも壮観ですが、私はこっち。こっち派ですね。
ノーメンテナンスのまま放置されたヒマワリは、それでもスクスクと成長し、7月の中旬には大きな黄色い顔を太陽に向け始めていました。
仕事の合間に窓から見えるヒマワリたちは、私の何かをくすぐるオアシスとなっていました。
立ち続ける
ところが連日の晴天、猛暑が続き熱中症アラートの毎日。周りの野菜も枯れ始め、土もひび割れてきました。
そんな中でもヒマワリはまっすぐに立ち太陽に顔を向けていましたが、徐々に勢いが衰えてきました。
黄色い花はとうになくなり、茎の色が薄く、細くなり、頭が少しずつ垂れ下がってきました。
葉っぱは下から順番に枯れ始め、1枚、また1枚としわくちゃになっていきます。
それでもヒマワリたちは倒れることなく、40度近い気温の中でも立ち続けています。
スゴイと思いました。
誰にも見られていない畑の片隅で立ち続けるその姿からは、私に訴えかける何か胸に迫るものを感じました。
立ち続けること。咲いたその場所で立ち続けること。
いま自分のいる場所で何かをやり続けること。やめずにやり続けること。
陽炎に揺れるヒマワリを見ながら、ぼんやりと考えていました。
退場しない
何かをコツコツと続けていると、その過程で必ず困難が訪れます。
外的要因であることも、内的要因であることもあります。
ある趣味を一生続けたかったのに、自分の才能に限界を感じてやめてしまった・・・
ある職業をずっと続けたかったのに、人間関係がうまくいかずにやめてしまった・・・
普段からよく耳にする話です。
私も会社を辞めて一人で仕事を始めた頃は、なかなかうまくいかずにやめようと思ったこともありました。
でも幸いにもやめたいと思ったことは一度もなく、そのおかげであらゆる手段を駆使しながら現在まで生き残っています。
諦めずに続けていると、いつか光明が見えるものなのだ・・・そう思っています。
それでも事情が許さなければやむを得ず、いったん休息するのもアリです。
ただし、決して退場してはいけません。
糸1本でもいいのでつながっておく。心に残しておく。これが肝要だと思います。
ユルく続ける
世の中には進路を迷っている人たちがたくさんいると思います。
やめようか、それともやめまいか・・・
とりあえず続けましょう! やりたい気持ちがあるのならとりあえず続けましょう!
この「とりあえず」というのが大事。もう少し続けてみる、そしてダメならまた考えるということです。
退路を断って突っ走ってはダメです。全てを捨てて突き進むなんてのは、この「風の時代」に似つかわしくありません。
もっとユルく「いつでもやめられるけどもうちょっと続けてみるか~」って感じでどうでしょう?
続ける方法は必ず見つかります。もう一度いろんな角度から考えてみましょう。
ヒマワリは今日も雨を待って立ち続けています。
雨が降るかどうかはわからない・・・それでも立ち続ける・・・ゆえにヒマワリなのです。
どうか明日も明後日も、あの場所で、あの姿で立っていますように・・・


