アルプス一万尺

私は普段からパソコンのキーボードを使って入力しているんですが、最近誤入力・誤変換が多いことに気づきます。

ケアマネジャーの仕事は訪問をしたりケアプランを作ったりと多岐にわたりますが、利用者さんとのやり取りを記録に残す業務にも多くの時間を費やしています。

先日、何気なく過去の記録を眺めていると、とんでもない誤入力・誤変換が次から次へと登場。啞然としました。

時間との戦いで入力しているので、ほぼ見直しもしないまま保存しちゃってるんですね。

「石段に不安を感じ変更をお願いした」

これはぱっと見、住宅改修の記録と思いきや、「石段→医師団」の誤変換です。完全に意味が変わってしまいますね。

「移乗」と「以上」、「回答」と「解凍」なども要注意リストの上位に入ります。

「妻買っても歩けない」

これは「妻買っても→つかまっても」の誤入力で「か」と「ま」を前後逆に入力してしまっています。

信じられない事にこの「妻買っても」は5分間で3か所も発見し、心底あきれました。開いた口が塞がらない・・・

どぇす

「急に魁皇がひっくり返った」

突然お相撲さんが転倒し度肝を抜かれましたが、これは「魁皇→回答」の誤入力。「T」が抜けたってヤツ。

こんなのは確実に文章の意味が通っているので、ある意味恐怖を感じます。

やはり急いで入力していると、何かのキーが抜けることや2つのキーが逆になることが多いんですよね。

「熊ギア」

記録には保存されていませんが、私自身この字ずらは1日に5回は目にします。「kumagai(熊谷)」の最後の「a」と「i」が逆になるパターン。

ここから派生したパターンとしては、余計なキーを押してしまうパターン。以下はサービス事業者さんへのファックス。

「退院は2、3週間後になる見込みどぇす。」

「です(desu)」と入力するところを「e」の横にある「w」に触ってしまったため「dwesu」と入力されたもの。

こんなファックスを送ってしまった日にゃ、もう二度と顔を合わせられません。

確認不足

これらのほとんどは人目に付かないところでの記録のため、さほど大問題にはなりません。

ただケアマネジャーという仕事柄、人目にさらされる文書を作成する機会も多いんです。

その代表格が「ケアプラン」です。サービス担当者会議という場でご本人とご家族、サービス事業者さんが一堂に会してケアプランを読み合わせます。

このケアプランに誤字があった場合、それはやっぱり恥ずかしいわけです。

でもこれが恥ずかしいでは済まない状況があるんです。それは縁起の悪い漢字に誤変換されている場合です。

私は以前、出発直前に何気なくケアプランを見ていた時に、「死」という漢字に誤変換されていたことに気づき、慌てて修正したことがあります。

この時ばかりは背筋が凍る思いがしました。やっぱり確認作業はやりすぎるくらいでちょうどいいと実感しました。

あえて笑わせる

ここまで入力をミスるくらいなら、いっそのこと音声入力の方が正確なんじゃないかと思ってしまいます。

音声入力はかなり進化していて、移乗、以上、異常などの違いはAIが判断して変換してくれますから。

私は普段からAIスピーカーを使っており、日常の天気やニュース、音楽を聴いたりするのは音声で命令しているので、そのすごさは体感しています。

ただ先日、『アレクシス・フレンチ』というピアニストの音楽を聴きたくなり、我が家のAIスピーカーに話しかけた時のこと。

私が「アレクシス・フレンチの曲かけて!」と話しかけたら、

「わかりました。『アルプス一万尺』を再生します」と言われたことがあります。

いや、違いすぎるだろ!

この歳で自宅のスピーカーから大音量でアルプス一万尺を流す経験をするとは夢にも思いませんでした。

こんな笑える誤入力であれば、むしろ効果的で大歓迎ですね。

ここはあえて笑える誤入力でケアプランを作り、サービス担当者会議を盛り上げるという荒業も可能かもしれません。

雰囲気の重い担当者会議が予想されるなら、こんな勝負に出る手もありかもですね。

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