週末に登山に行ってきました。
登山といっても頂上までゆっくり2時間程度、低山ハイキングといわれるもの。
普段着にスニーカー、気が向いたらそのまま登山できるのがウリですね。
今回は東京都民のオアシス、「高尾山(599m)」に登ってきました。
ここには知る人ぞ知る「さる園」があり、私がまだ若く血気盛んな頃にサルと喧嘩をしたという、とてもくだらない武勇伝があります。
それはさておき、高尾山の登山コースは「1号路」から「6号路」まであり、自然がテーマの「1号路」、植物がテーマの「2号路」など、テーマによってコースを選んで登山ができます。
今回は多様な自然があり、初心者にもやさしい「1号路」を使って山頂を目指しました。
そして今回、頂上に至るまでの過程で人生にも通じる、ひとつの気づきがあったのです。
ペースダウン
最寄駅の「高尾山口駅」から気持ちよく登山口に到着。
ケーブルカーやリフトに並ぶ人たちを横目で見ながら、意気揚々と山頂を目指します。
と、元気なのはここまで。
あっという間に体力を消耗し、序盤でペースダウン。
ゼーゼーいいながら、景色を見る余裕もなく、いっぽ、いっぽ、登ります。
前を歩いていた高齢夫婦もみるみる離れていき、後ろから来た子供たちにも抜かれるというありさま。
「いやいやオレが本気を出せばこんなもんじゃないぜー、はー、はー」とつぶやくそばから未就学児に抜かれてしまう。
こんなに体力がなかったのか・・・実感しました。
息も絶えだえに見上げる空は、言葉に尽くせぬほど青く、疲れを少しだけ癒してくれる。
左右を過ぎ去る樹木と草木は、野鳥の声を溶かした濃い緑で目に眩しいほどです。
いっぽ、いっぽ
一度目の休憩は小さな滝が見えるところ。
自宅の水道水を空のペットボトルに詰めた水を、今日始めて口にしながら考えたこと。
「何のために登山をしてるんだろう」
と同時に、仕事上の不安なこと、イやなことなどが頭の中を覆い始める。
「ここからさらに登りがきつくなるようだ。頂上を目指す必要があるのだろうか」
ネガティブなイメージが優位となる。
「これからどれだけつらくなるのか」
「周りの人たちは楽しそうだ。たぶん自分とは違う種類の人間なんだろう」
目的を見失った人が陥りがちな無限ループに、まんまとはまっていました。
それでも先を目指して動き出す。いっぽ、いっぽ、進む。
人生を悟る
歩き続けていると、わずかに心境に変化が現れます。
まず、余計なことを考えなくなっていきます。本来の目的がどうだったかなど、もうどうでもよくなるんですね。
登るにつれて、「いま歩くこと」自体が目的となっていく。
すると今まで目に入らなかった周りの風景が動き出し、野鳥のさえずりが耳をくすぐり始めます。
足を止めていた時には頭を覆っていたネガティブなイメージが、足を動かしていると消えていくんですね。
そして、ついさっき元気よく私を追い越していった人たちが休憩し、それを今度は私が追い越していく。
また私が休憩をしてネガティブになり、追い越され、また歩き出す・・・
これを数度繰り返し、気づくと山頂に立っていました。
「登山は人生そのものとはこういうことか」
はじめて納得しました。
ストレスのもと
普段生活していると、否が応でも他人と関わらざるを得ません。
会社勤めをしていると上司、同僚、お客さん、取引先など、いろんな人たちがチームとなって働きます。
ところが人によって仕事のペースがばらばらなため、いろんな軋轢がうまれるんですね。
特に上司とペースが合わないと想像を絶するストレスを生みます。
上司というものは自分のペースに合わせて部下に業務を進めてほしいと思っているんです。
ところが部下の方でも当然自分のペースがあるんですね。これあたりまえ。
ここで生じる一番のストレスは、自分のペースを無視して上司のペースに合わせてしまうことなんです。
そこは会社員ですから、ある程度は頑張ります。
でもそれが許容範囲を超えると体を蝕むようになってしまいます。
そこでおススメ。低山ハイクです!
自分のペースで
正直に言うと、私は登山が特別好きなほうではありません。
つらいし。苦しいし。
ただひとつ感じたことは、自分のペースを守ることの大切さを学べるということ。
言いかえれば、他人のペースを無視できるようになるということです。
人は人、私は私。お先にどうぞ。
そんな精神が生まれます。
周りの人がどう思おうと自分のペースを守ること!
上司や同僚のペースは上司や同僚のペースであって、あなたのペースではない!
人間関係が行き詰っている方、ぜひ近所の低山にお出かけください。
あっ、高尾山グルメ的には「天狗焼き」がおススメです。メチャうまい!


