今回は公的な介護保険を利用するときに必須となる、要介護認定について説明してみたいと思います。
まず、認定を受けるまでの流れはこのようになっています。
1. 要介護認定の申請 ⇒ 2. 認定調査 ⇒ 3. 一次判定 ⇒ 4. 二次判定 ⇒ 5. 認定
それぞれの簡単な説明をしてみますと、
1. 要介護認定の申請 : 役所に申請書を提出します。身体の状態、認知症の有無、主治医の名前、調査希望日などを記入します。
2. 認定調査 : 認定調査員が約束した日時に訪問し、体の動きを確認したり口頭で質問をしたりします。74項目についてチェックされます。
3. 一次判定 : 認定調査票と主治医の意見書をもとに、コンピュータソフトウエアを使って要介護度を仮判定します。
4. 二次判定 : 一次判定の結果よりも、介護の手間が「かかるか」「かからないか」を複数の専門家が話し合い、必要であれば一次判定を修正します。
5. 認定 : 状態に合わせて、有効期間、要介護度が決められ、介護保険証が自宅に届きます。
このような流れで進んでいきます。
樹形モデル
今回はこの中の「3. 一次判定」のソフトウェアのしくみについての豆知識になります。
このソフトウエアは、厚生労働省が過去に調査した数千人をサンプルとしたデータと、今回の申請者を比べて介護度を推定するという仕組みになっています。
つまり、今回の申請者と状態が似ている人を数千人のデータの中から探し出して介護度を仮判定しているとも言えます。
この方法を「樹形モデル」といいます。
これは家系図をイメージするとわかりやすいです。
例えば、食事摂取が独りで「できる」「できない」に枝分かれして下に下がります。
「できる」の下には、生活機能が「保たれている」「保たれていない」の枝分かれががあります。
反対に「できない」の下には、飲み込みが「できる」「できない」に枝分かれしてさらに下に下がっていきます。
そのように進んでいき、最終的に介護にかかる時間を推定します。
基準時間
この時間のことを「要介護認定等基準時間」と呼びます。
先ほどの例だと最終的に次のような判定が下ります。
「食事摂取に介助が必要で飲み込みができて生活機能が保たれている人は、食事に45.4分の介護を要するという蓋然性(がいぜんせい)がある」
いかにもお役所的な言い回しですが、口語訳すると、
「食事の介護に45.4分かかっていると推定してもいいでしょう」という感じの意味になります。
同じようにして、食事摂取以外のすべての介助時間も合計した「基準時間」によって介護度別にグループ分けされていきます。
このグループ分けのまま2次判定に進み、個別の事情を加味して最終的な介護度が決定されるわけです。
日本のどこで調査を受けても公平になるようにこのような仕組みになっているのですね。
ケアマネも・・・
少しはイメージがわいたでしょうか。
豆知識と言いながらまったく豆ではなかったですね。
さて、認定結果に対しては、ご本人、ご家族は当然ですが、実はケアマネジャーも一喜一憂しています。
結果を聞いてホッとしたり、驚いたり、怒ったり・・・
状態を一番わかっているケアマネが認定結果に関与できないもどかしさ・・・
ご家族にはそういうこともちょっとは知っておいて欲しいなぁと、個人的には思ったりします。


