ガリガリガリ! ガガガ! バン!
事務所の冷凍庫から氷を出し入れするたびに、毎回すんごい音が鳴るようになっていました。
トレイの動きが悪いし、しっかりと閉まらなくなっているようです。
いままで見て見ぬふりをしていましたが、もう限界の様子。
まあなんとなく原因はわかってるんだけどねー、とトレイを強引に引っ張り出し中を覗く。
ガリガリガリッ! バコッ! あー・・・だよねーやっぱり。
庫内の上下左右に真っ白な分厚い霜が付いています。よくもまあ、ここまで。
事務所に設置の冷蔵庫は2年前に買った安物の小型2ドア式。上が冷蔵、下が冷凍というタイプ。
書庫の奥の奥から取扱説明書を引っ張り出し、霜の取り方を確認します。
「除霜(じょそう)」という儀式らしい。ここに衝撃の一文を発見する。
ー 霜が5mm程度付いたら、霜取りをおこなってください ー
除霜作業
目の前には5cmは下らない分厚い霜がある。「手遅れ」という言葉が頭をよぎる。
さらにもう一文、「多量の霜が付くと冷却機能が低下します」ときた。
いやいや、昨日食べたあずきバーは鋼の如き硬さであったわ!
いやいやいや、ここは謙虚な姿勢で除霜をしようではないか。
取説によると除霜の手順は以下の通り。
1.温度調節スイッチを「0」にする
2.冷凍庫内の食品を出す
3.霜が溶けたらたまった水を拭き取る
4.温度調節スイッチを元に戻す
なるほど。ちょっと楽しそうだ。が、現在時刻は15時。退社までにこの分厚い霜が溶け切るのだろうか?
手順通りにスイッチを0にする。冷凍食品を出す?どこへ?溶けるでしょ?ひとまず冷蔵庫の野菜室に突っ込んでと・・・ドアを開けなければなんとなるか・・・
ひとりごとマックスのまま、冷凍庫のドアを開けたままに放置。念のためにタオルを1枚下に敷いておく。
やれやれ、とデスクに頬杖をついて冷蔵庫を眺める・・・これ、今日中には絶対溶けないでしょ・・・
時短を試みる
方針転換は早ければ早い方がいい。時短のための作戦を1分で考える。2つ思いついた。
1.温風で溶かす
2.中から暖める
同じことを考える不逞のお仲間がいるらしく、ドライヤーは厳禁との記載がある。ここは扇風機で風を送ることにする。
なんか内部から暖められる革新的なものはないかなーとキッチンの扉を開けるとサラダボウルを発見。よし、これに熱湯を入れてトレイの中に入れてみよう!
するとどうでしょう! 瞬く間に パキッ・・・パキッ 音が鳴り始める。ポチャ・・・ポチャ・・・と水滴の音。効果絶大だ!
よし、この調子なら定時に上がれそうだ。安心してPCに向かい仕事を再開。水滴の音が心地いい。貧乏学生時代に住んでいたボロアパートの雨漏りを思い出す。
時を忘れてしばし仕事に集中。ん?何やら足元がピチャッとした気が・・・ げ!水たまりが出来てる! 冷蔵庫の下からデスクの足元までまっすぐに水が流れてきている。
事務所内のありとあらゆるタオル、ふきん、雑巾を総動員して応急処置にあたる。
庫内を見てみると霜はやや薄くはなっていたがまだまだ厚い。サラダボウルのお湯はすでに水と化している。水を捨て再度お湯を注ぐ。
分厚い霜は取れないものか・・・指を隙間に入れて力を入れてみる。
バコンッ!! 霜のかたまりがサラダボウルの上に落ちたのです。
改心する
冷凍庫の中はこんなにスッキリしているものなのかと心底感心しました。トレイの出し入れがこんなにスムーズ。買ったばっかりの頃を思い出しました。
庫内の水滴を拭き取り、食品を戻し、温度調節スイッチを入れる。ブーンという低音がまた聞こえ始めました。
今回の件で学習したこと。「こまめな手間を惜しむと大惨事につながる」ということ。いまさらですが。
どうやら霜取りは週1回でも月1回でもぬるま湯の濡れふきんでふき取るだけで除去することができて、スイッチを切ったりする今回の儀式も不要らしいんです。
たったこれだけの手間を惜しんでいると、今回のようなことになってしまうわけですね。
やれやれと仕事に戻る。PCに向かいながらやろうやろうと思いながらズルズルと先延ばしになっている案件を発見。
これこれ、これだよね。毎日コツコツと進めないと、いずれ大惨事になるかも。
この日はおかげさまですっかり改心し残業を敢行。ためていた案件も無事こなすことが出来ました。ありがたいありがたい。
雨降って地固まる。いや霜溶けて心改まる、というところでしょうか。
さて、いつまで続くことやら。


