わがバルコニー農園の定番野菜を3回シリーズでお伝えしています。
マニアックな内容もあり、「いやいやよくわからんけど」という反応も十分予想しています・・・
農業をやってみると気づくこと、それは明らかに理系の仕事だということ。
野菜の品種ごとの法則やリズムがあり、頭の中にはいつも数字や数列が流れている感じです。
さて今回が最終回。ハーブから始めます。
バジル
パスタやピザに欠かせないこのハーブ、食べる以外にも大事な役割があります。
「コンパニオンプランツ」としてトマトのすぐ横に植えるのです。
コンパニオンプランツとは、メインの野菜の横に植えることで病気や害虫から守ってくれたり成長を促進してくれたりする補助植物のこと。マリーゴールドが有名です。
やり方はトマトの苗から近からず遠からずのところにバジルの苗を植えます。土の下でお互いに根っこが絡まるように。
バジル混植のトマトと単独のトマトを比較すると、成長の速さや収穫量にかなりの差が出ることを経験しています。
バジルはトマト苗の植え付け時にタネを蒔く方法もありますが、成長が非常に遅いためトマトの成長に追いつかず効果が薄いです。
最近はトマトの苗と一緒にバジルの苗を買って一緒に植えつけています。
バジルはゴーヤ同様に「摘心」をしてわき芽を増やして収穫量をあげることができます。
また、摘心したものコップ水に入れておいたり、土に植えつけると根が生えてきてクローンが出来ます。うれしー!
サツマイモ
手間のかからない野菜の代表選手です。ほっといてOK!
ジャガイモは種芋というものを買ってきて土に植えつけますが、サツマイモは「ツル」を買ってきて土に植えます。
他の野菜のようにポットに入ったものではなく、お店ではツルが束になった状態で売られています。
「焼きいも」好きの方は品種にこだわりましょう。
サツマイモは基本的に「ホクホク系」と「ねっとり系」に大別されます。
ホクホク派は「紅あずま」「金時」、ねっとり派は「安納芋」「シルクスイート」、中間派は「紅はるか」がおススメです。
今はねっとり派の天下で、苗売り場にもその影響が感じられますね。
今シーズン、私は「紅あずま」にしました。いや、なんとなく決めました。
サツマイモの収穫ほどテンションの上がるものはありません。往年の遠足ほどの待ち遠しさです。
カレンダーに予定を書いちゃったりします。他の野菜ではありえません。
栽培のコツは特にないのですが、定期的に「ツル返し」といって伸びているツルをひっくり返すとイモが良く育ちます。
病気や害虫にも強く、ほぼノーメンテ、ほぼ放置で秋に収穫できます。
ニンニク
9月に植えつけて翌年の6月に収穫というロングラン野菜、すぐに収穫したい初心者には手が出しづらい野菜です。
それでもチャレンジを勧める理由があります。
それは、一度の収穫で1年分のニンニクを確保できるということに尽きます。
私はさほどのニンニク大好き族ではないので、プランターひとつに15片を植えると15×約6片に成長しほぼ1年分の使用量が収穫ができます。
6月の晴れが数日続いた後に収穫、葉を落としてひもで縛りベランダにつるしておきます。
1ヶ月程つるしておくと乾燥してひと回り小さくなります。
薄皮がパリパリになったら1片ずつにばらして薄皮もはがしてジップロックで冷凍。
使うときは凍ったまま包丁で切れば手に匂いもつかずに料理に使えます。
もうニンニクチューブには戻れませんよ!
サトイモ
ベランダで何か植物を育てたい、おしゃれな野菜はないか・・・という方。
サトイモはいかがでしょう。
やや大きめの鉢に土を半分入れ、サトイモの苗を植え付けて日の当たるベランダで成長させます。
成長すると1m超の大きさまで成長し、大きな葉っぱが南国情緒を奏でます。
実は観葉植物で定番人気の「ポトス」や「モンステラ」もサトイモ科の植物なんですね。
朝起きてカーテンを開けた時、朝露を乗せたサトイモの葉っぱがあるのはなかなかの風情です。
ポイントは成長の途中で土を追加していくことです。
サトイモはジャガイモやサツマイモと違って親芋の上に子芋、その上に孫芋が出来ていきます。
そのために「増し土」をしていかないと成長していかないんですね。
観賞した後に収穫して食べられる・・・サイコーです!
イチゴ
初めてイチゴの栽培を始める方には、「四季なり」というイチゴがおススメです。
イチゴには「四季なり」と「一季なり」があり、スーパーで見かける「とちおとめ」「とよのか」「紅ほっぺ」などは一季なりの品種です。プロ用の品種ですね。
「一季なり」は年に1回、春だけに実がなるものでその期間以外に実がなることはありません。
一方、「四季なり」は気候が暖かい間は長く花が咲き、実をつける品種なので初心者でも楽しめます。
栽培のポイントは「クラウン」と呼ばれる苗の中心にある生長点を土に埋めないこと。埋めてしまうと成長が止まってしまいます。
もう一つのポイントは、「ランナー」の向きを揃えることです。
「ランナー」とは春に暖かくなってくると伸びてくるツルのことで、その先端を土に埋めておくことでどんどん苗を増やすことができるものです。
栽培中は栄養を取られないように伸びたランナーを次々と切っていくのですが、買った苗にもランナーを切った後が残っているんです。
イチゴの実というのは、このランナーの反対側に結実するんですね。
つまり、苗の植え付け時によく観察して、残ったランナーの痕跡を見つけて奥側に向けて植えつけることで、果実が手前になり収穫が楽になるわけです。
イチゴはスイカ同様、人工授粉をすると形のいい実ができます。
私はメイク用の筆を使っています。花の中心部を円を描くように丸く優しくなでるといい感じです!
自給率向上を目指す
野菜を栽培し自家自給率がアップすると家計が助かるという事実があります。
私は毎年エクセルで収穫データを取っており、どれくらい黒字になったかを計算していますが、毎年1万円単位で黒字となっています。
でも、それにもまして最近思うことは、「野菜はいつでも買えるものだという考えが揺らいでいる」ということです。
世の中がどんどん変わっていき、以前の常識が通用しない時代になってきています。
スーパーの野菜売り場に何も並んでいない・・・という事態も可能性がゼロではない時代。
普段から自家自給の手段を持っていることで、精神的な安心感は、ほんのちょっとだけ、味わえます。
自家栽培のキュウリがマヨネーズなしでも食べられる理由。
それはおそらく「満足感」という調味料が、ほんのちょっとだけ付いているからなんでしょうねー


