医療費控除その2

前回は介護と医療費控除という内容で対象となる医療費の種類や介護サービスの種類などをみてみました。

今回は「セルフメディケーション税制」のお話をしたいと思います。

これは1年間に購入した「市販薬」を対象にした医療費控除になります。

従来の医療費控除は1年間に支払った治療費等の病院に支払った金額が対象でした。

それに対してこちらの税制は薬局やドラッグストアなどで購入した市販薬のうちの「税制の対象となる薬」を購入した金額が12,000円以上で対象となります。

私たちは日々忙しく働いています。

病院に行く時間もないという話もよく聞きます。

そこで多くの方は気軽に行ける薬局やドラッグストアに立ち寄って薬剤師さんに相談して市販薬を購入したり、いつも飲んでいる市販薬を購入したりしているわけですね。

このような方向けの医療費控除が「セルフメディケーション税制」になります。

ちなみに「従来の医療費控除」と「セルフメディケーション税制」は併用できません。両方とも対象金額を超えた場合はお得な方を試算して申請することになります。

健康の保持増進

この 「セルフメディケーション税制」 は適用される方、つまり申請できる方の定義が決められています。

誰もが申請できるわけではないんですね。

申請できる条件は以下の通りです。

『健康の保持増進及び疾病の予防に関する一定の取組を行っている方』

ちょっとわかりづらいですが「一定の取り組み」の詳細として以下のものがあげられています。

「会社や市区町村の健康診査」「インフルエンザ予防接種」「人間ドック」「市町村のがん検診」など。

これらをこの1年間で1度でも受けていれば制度の対象者となります。

そうです! とてもユルユルな条件なのです!

簡単に言えば落語に出てくる熊さん八っつぁんのように酒好きで健康なんて知ったこっちゃねーという方には使えない制度ですよ、ということなのです。

会社員であれば年1回の定期健康診断は必ずありますのでほぼ100%申請できるということになりますね。

スイッチOTC

対象の市販薬に含まれるものはどんなものでしょうか?

この制度はもともと国の医療費削減のために市販薬を買うことを奨励する目的で創設されました。

そのために対象となる市販薬の種類は「スイッチOTC」と言って「もともと医師から処方されていた薬・成分を市販薬にしたもの」が対象となります。

みなさんご存じの処方薬「ロキソニン」から市販薬に転用された「ロキソニンS」はもちろん対象となります。

ところが「バファリン」であれば「バファリンルナi」は対象でしたがお馴染みの「バファリンA」は対象外でした。

同様に「ロキソニンS テープ」は〇で「サロンパス」は×。

「パブロンS ゴールドW」は〇で「パブロンゴールドA」は×というわかりづらいものでした。

ところが令和4年1月1日から「非スイッチOTC」でも医療費の削減に貢献していると思われる市販薬、つまり売れ筋のお薬も税制に含まれることになりました。

つまり「バファリンA」「サロンパス」「パブロンゴールドA」という私たちになじみのある市販薬も含められるように変更となっています。

「あーごちゃごちゃとめんどくせー!いったいどれをかったらいいのかはやくおしえやがれー!」と熊さん八っつぁんに怒られそうなのでこれくらいにして・・・

セルフメディケーション

さて対象の市販薬の見極め方なのですが商品の箱の目立つところに「セルフメディケーション 税控除対象」というロゴが印刷されています。

また商品棚に値段とともにロゴが表示されていることもあります。

ただしこれはすべての対象商品に必ず印刷されているわけではありません。

対象になって間もない商品などは以前に製造した分の商品が混在して店頭に陳列されているためです。

私が昨日ドラッグストアを覗いて「バファリンA」の箱を全て確認してみたところひとつもロゴが付いていませんでした。

現時点で対象商品かどうかを確認する確実な方法は厚生労働省にアップされている対象商品一覧を確認するしかありませんが手間がかかります。

そこで一番簡単な方法はその商品のブランドサイトを確認することです。

例えばインターネットで「ロキソニン」と調べると第一三共ヘルスケアの「ロキソニンS」の商品ページにたどり着きます。

そこには「セルフメディケーション 税控除対象」のロゴが表示されており対象であることが確認できます。

ただこれも全てが表示されているわけではなく万能な方法ではありませんので注意が必要です。

レシート保管術

購入するとレシートに対象商品と金額がわかるように表示されています。

商品名の頭に★印が表示されておりレシートの一番下に「★は控除対象です」との記載があるものが一般的です。

それを1年間保存しておき12月中に12,000円に届きそうかどうかを確認しギリギリであったら買い置きなどをしてもいいかもしれません。

なぜなら私の経験上、医療費も薬代も対象金額のギリギリになることが多く1月に計算してみたらあと少しだったというパターンが割と多い気がするからです。

レシートの保管の仕方は100均などでも買える仕切りつきの「ポケットファイル」や「セクションファイル」を使うと便利です。

レシートの対象金額を毎回計算して余白にペンで金額を記入しておき家族別に順番にファイルに入れていくだけです。

確定申告では世帯全員を合計できます。申告にレシートの添付は必要ありません。

ただしレシートは5年間の保存が義務付けられているので申告が終了したものはホチキスで留めて保存しておき5年後に破棄しましょう。

こう考えると日々のレシートも宝の山ですね。

作業はルーティーン化して楽しく節約していきましょう。

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