久しぶりに電車に乗る機会がありました。
というのも、私は電車通勤⇒自転車通勤になって約2年になるため、毎日の電車生活からは離れているからです。
久しぶりに電車に揺られてみて、改めて考えさせられたことがありました。
いざ電車に乗り込み、シートに座り、中づり広告もしくはスマホを見て過ごす。
これだけのことなんですが、じわじわとストレスを感じるんです。がらすきの電車なのに。
この正体はいったいなんなんだろう?
そこではたと気づいたのが、逃げ場のない空間にいながらそこで他人と同じ空気を吸っているという違和感。
いやいや、でもこれって以前は毎日のようにやっていた行動なわけで・・・
そうなんです。この違和感は当初は誰もが持っていたはずの違和感で、いつの間にか感じなくなったものなんだと気づいたんです。
否、感じなくなったんではなくて、感じないようにしている。
気づかないふりをしている。必死に。
高校生
ターミナル駅で電車を降り、ふぅっと深呼吸すると胸のモヤモヤが薄らいでいきます。
乗り換えをするため階段を登りきったところで、改札内の隅のベンチに座った高校生らしき学生が目に留まりました。
一人でベンチに腰掛け、誰かを待つ風でもなく、下を向き体を揺らしていました。
スカートをはいていましたが人目もはばからずに足を開き、頭を抱えるように何か独り言を言っているように見えました。
手は握ったり開いたりしており、よく見ると体が小刻みに震えていました。
なにか辛いことがあるんだな、と一目でわかりました。
学生時代は大人と違って逃げ場がない場合が多く、日々のストレスは想像を絶するものです。
かの学生もこれから学校に行くんだろうな・・・と思うと悲しくなりました。
一方、我々大人はどうでしょう。
大人であれば対処方法も知ってるから大丈夫・・・と思うのも危険です。
なぜなら大人は「気づかないふり」をしてしまうからなんですね。
レベルを知る
ストレスというものは、多少なりとも誰にでもあるものです。
程よいストレスは人間にとって有益ですが、度を超すストレスは有害となってしまいます。
「ストレス反応」が強くなっていくと、次の段階として「適応障害」となります。
適応障害とは「特定の状況や出来事、場所でうつ状態になる」ことです。
逆に言えば、その特定の状況から離れれば元気になり、楽しむことが出来る状態です。
つまり「気持ちの持ちようで変わる可能性がある」状態ともいえます。
ところがこの適応障害がさらに悪化すると「うつ病」となります。この段階から精神疾患と呼ばれます。
適応障害までは「心理的レベルの症状」ですが、うつ病になると「脳レベルの症状」となります。
適応障害ではうつ状態になるための「引き金」が必ずあるのですが、うつ病では「引き金」がなくうつ状態になっていきます。
気持ちの持ちようではどうにもならず、医療によるきちんとした治療が必要となるのです。
3つの兆候
そう考えると、私たちが自分自身もしくは家族や友人のために一番知りたいこと・・・
それは「どこからが適応障害でどこからがうつ病か」ということになるはずなんです。
それさえわかればすぐにでもメンタルクリニックを受診できるはずなんです。
でも、それを判断するには我々一般人には難しいわけです。
そこでクリニックの受診を勧められる兆候として、一般的によく言われているものが3つあります。
「眠れない」
「楽しめない」
「いつもと違う」
「体が疲れているのに眠れない」「今まで楽しめていたことが楽しくない」は、重要な「自覚症状」と言われています。
そして自分の家族や友人が「最近怒りっぽくなった」「最近遅刻することが増えた」「いつもおしゃれなのに気を遣わなくなった」等の「なんか今までと違う」という印象は、重要な「他覚症状」と言われています。
この3つのどれかに気づいた時には、脳レベルの症状が出ている可能性があります。
すぐにでもメンタルクリニックに相談しなければなりません。
大切な人、そして大切な自分を失わないために、この3つはぜひ覚えておきたいものです。
気をそらす
帰りの電車、軽いストレスを感じながら車窓からの風景を見てみる。
懐かしい風景に思い出がよみがえり、思わず前に乗り出していました。
あー、ここよく行った場所だ。おっ、ここに新しいスーパーが出来てるぞ。
いつの間にか、電車でのストレスを忘れていた自分に気づきました。
以前のように何事もなく、電車で考え事をしたり、本を読んだりして過ごしていた自分を思い出しました。
「心の持ちよう」とはよく言われますが、「気をそらす」ということはメンタルヘルス(こころの健康)にとってとても大切なことなんだと思いました。
ふと電車内を見回すと、隣の車両に友人と談笑する学生がちらっと見えました。すごく楽しそう!
今朝、私が見かけた学生さんに髪型や雰囲気が似ていました。制服も同じかも。
どうか、同じ人でありますように・・・
祈りながら、電車を降りました。


