デイサービス、介護保険上の名前は「通所介護」といいます。
定期的に施設に通って運動をしたり食事をしたり、入浴をしたり趣味活動をしたりするサービスになります。
目的としては家にこもりきりになっている方に定期的な外出を促しての心身機能の維持、向上。
また介護をしているご家族の負担軽減などもケアマネが目指すところになります。
通いのサービスには「通所介護」のほかにも「通所リハビリ」「地域密着通所介護」「療養通所介護」「認知症対応型通所介護」の全部で5種類があります。
一般の方には5種類のどれもがデイサービスと呼ばれていますね。
全てに共通することはドアtoドアの送迎サービスが標準で付いているという事です。
乗り合いの車でお迎えに来てくれて帰りも車で送ってくれます。
ケアマネからすれば当たり前のサービスなのですが意外とご利用者からはびっくりされることが多いです。
通いサービスにはそれぞれに特徴がありますので、いくつかのサービスについて簡単に説明してみます。
通所介護
「通所介護」は、ご本人の心身機能の維持とご家族の負担軽減のための日帰りサービスになります。
介護保険上でデイサービスと言えばこの「通所介護」のことを意味します。
利用時間ごとに料金が細かく分かれていますが、大きく分けると1日型と半日型があります。
1日型は朝から夕方までの利用になり、運動、昼食、入浴、趣味活動などを行います。
趣味活動はデイサービスが一番力を入れているところであり他事業所との差別化のアピールポイントです。
手芸、工作、絵手紙、書道、音楽鑑賞、お菓子作り、野菜作り、ゲーム大会、脳トレ、運動会、園児との交流、ボランティアとの交流、アニマルセラピー、カラオケなどなど。
どのデイサービスでどんな活動をやっているのかはデイサービスによって違いますので、パンフレットやホームページ、もしくはケアマネに調べてもらいましょう。
半日型は午前もしくは午後のみのサービスで「運動」に特化したところが多くあります。
3時間程度なので入浴、食事、趣味活動などは基本的にない所が多いです。
サクッと運動をして帰ってこられるので若い人たちが行くフィットネスクラブの高齢者版という感じでしょうか。
ただこちらは短時間ゆえにご家族があまり休めないという一面もありますので利用時間の選定は意外と重要事項だったりします。
通所リハビリ
「通所リハビリテーション」は通称「デイケア」といいます。
デイサービスはビルの1階などに開設していることが多いですが、デイケアは介護老人保健施設(ろうけん)や病院などに併設しています。
デイサービスとの一番の違いは医師が常駐しているという点です。
リハビリの定義が医師の指示のもとで理学療法士などの専門職が行う運動療法ということになっているためです。
デイサービスとデイケアには明確に利用者を区別する基準などないため、最終的にはご本人、ご家族の意向で決定します。
ケアマネが勧める方向性としては、退院後などで回復傾向を強く望む場合などはデイケアをお勧めすることが多いです。
ただ繰り返しになりますが両者には明確な違いというよりかは共通の目的が数多く定義されているため、ケアマネとしてはご本人と相性がよさそうなところを紹介することが多くなります。
認知症対応型
「認知症対応型通所介護」は認知症の方に特化した専門的なケアを提供するデイサービスになります。
定員は12人と少ないためケアが行き届きやすく、認知機能の低下防止プログラムなどの個別対応をしてくれます。
管理者をはじめ認知症に特化した資格をもっているスタッフも多く在籍しているため、一般のデイサービスにはどうしてもなじめなかった方が認知症対応型デイサービスには行くようになったという話もよく聞きます。
利用の条件は医師から認知症の診断を受けていること、またセンターのある市町村に住民票があることになります。
くすぐるポイント
ケアマネがご家族から受ける要望の中で一番多いのは「最近家にこもりきりで体力が落ちている。寝たきりになる前にデイサービスに行かせたい」というものです。
実際に訪問してご本人にお会いするのですが、デイサービスというワードに敏感に反応し頑なに拒絶する方によく遭遇します。
「オレはあんな幼稚園みたいなお遊戯するようなところには死んでも行かん!」と断固デイサービス拒否のお父さんが待ち受けているわけです。
お父さんとしてはテレビでよく見るデイサービスの風景がみんなで集団体操をしているところなのでその印象があるのです。
ケアマネは本来、ご本人、ご家族からの要望でサービスを組み立てケアプランを作るのが仕事なのですが、断固拒否のお父さんを説得してほしいという切なる願いをひしひしと感じる場面がよくあります。
プンプン怒っているお父さんの横で奥様が涙目で「何とかお願いします」と無言で拝まれたり・・・
そんな時は話を替えてご本人の過去の生活歴や子供時代までさかのぼってお話を聞きます。これを専門用語で「アセスメント」といいます。
場合によってはその日はその話だけをしていったん撤退します。お母さん涙目です。
そしてご本人に興味のありそうなキーワードと結びつくデイサービスを後日お勧めするのです。
いわゆる「くすぐるポイント」を探すのです。
例えば子供の頃には農家の手伝いをしていたという生活歴があれば、ケアマネからの『野菜作り』のキーワードであっという間に態度が軟化することがよくあるのです。
「デイサービスってそんなこともするの? じゃ見学だけでもしてみるか」お母さん涙目です。
それでもやはり拒否があればケアマネは代替サービスをお勧めします。
以上のようにデイサービスはご本人とご家族がどちらもハッピーになりうる介護サービスです。
ご家族が動かせない大きな岩を他人が動かせる可能性もありますので、お近くの専門職にお気軽にご相談ください。


